6月・7月「アジアの女性たちが紡ぐ手仕事の世界」

6月と7月は
アジア各国の失われつつある伝統工芸を
今によみがえらせている4人の女性を紹介しました

7月2日(月)
アジアの女性たちが紡ぐ手仕事の世界-2
 

中国・ミャオ族の刺繍に魅せられて
佐藤瑞代さん(苗(ミャオ)族刺繍蒐集)


中国貴州省に暮らすミャオ族の伝統刺繍の精密はデザイン性にあふれています。
その細かな刺繍は、悪魔を寄せ付けないという意味があり、また、刺繍の上手な娘は、良い嫁になるといわれ、母から娘へと
技術を教えていました。
しかし、農村部に住む人々は、都会で働くものも増え、貧しい
家では、学校さえいけない子どもたちがいます。

この刺繍に魅せられた佐藤さんは、この現状を嘆き、すたれてきた刺繍をもう一度、地元の人たちの手でよみがえってもらいたいとご主人と共に、現地に学校を建て、刺繍や一般教養も教えています。番組では、キャスターの吉井さん、小堺さんもミャオ族の衣装を着て、登場しました。




7月3日(火)韓国の包む美・ポジャギ崔良淑さん(チェ・ヤンスク)(ポシャギ作家)

韓国のパッチワークといわれるポジャギ。女性たちが家の中で暮らすことを余儀なくされていた李朝時代。女性たちはチョゴリの余り布をはりあわせ、知恵と工夫で、風呂敷や食卓カバーなど創り上げてきた。そんな女性たちの歴史と、今に伝える韓国女性の心を紹介しました。

もともと韓国では、押し入れなどモノを隠す場所がありません。布団もこのポジャギで包み、部屋に置きました。また贈り物をする際にも、小さなポジャギで包み、ポジャギごと渡します。日本では風呂敷を外しますが、
贈り物の贈り方でも、こんな習慣が異なるんですね。

スタジオには白と青の大きなポジャギを飾り、空気感あふれる空間が生まれました。


6月のCheck!アジカル・・・・・・・・・・・・・・・・・・

アジアの女性たちが紡ぐ手仕事の世界-1

6月と7月は、アジアの国々の長い歴史や変革の中で
女たちが想いをこめて、脈々と紡いできた伝統手芸
の世界をお届けしました。






6月25日(月)
「母から娘へ。トルコ伝統レース「オヤ」」七海光さん(トルコ伝統手芸研究家)

イスラムの女性たちがかぶるスカーフの縁を飾るのは、オスマン帝国時代から続く伝統的なレース。自己主張できなかった時代草花のモチーフに思いを込めた。縫い針で編む細かいレース、イーネオヤは、世界でも珍しく、手先の器用な嫁が良しとされてきた女性の生き方を紹介しました。

かぎ針で編むレースと異なり、縫い針で編む方法に吉井さんもびっくり!トルコの女性たちは、特別な道具ではなく、縫い針で編んできた質素な暮らしぶりがうかがえました。


6月26日(火)
バングラデシュの心、伝統キルト、ノクシカタ

三田智嘉子さん(バングラディッシュ伝統手芸研究家)

古くなったサリーを刺繍を施し、敷物や布カバーへとリサイクルしたものが「ノクシカタと言われている。パキスタン時代(1947-71)に一度衰えたが、バングラデシュ独立後、恵まれない女性の自立を助けるために復活。女性支援の姿と、刺繍のない「カタ」と刺繍を施した「ノクシカタ」の違い、1800年代の貴重なノクシカタも紹介しました。

現在、ほとんど古いノクシカタは残っていません。三田さんは、古いノクシカタを手に入れ、現地の女性たちに見てもらいながら、伝統技術を伝える活動を行っています。











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